普段利用しているiPhoneの画面割れが起こった場合、修理の専門業者に依頼せずに自分で直して、費用を抑えたいと考える人もいるのではないでしょうか。
確かにiPhoneの液晶パネルやガラス交換は、自分での修理対応も可能ですが、さまざまなリスクが伴うでしょう。

今回は、iPhoneの画面割れを自分で修理する基本的な手順について解説します。
自分で修理する利点および欠点、修理する前に理解したいポイントなどについても解説します。
この記事でわかること
- 自分での修理には利点と欠点があり道具や部品を正確にそろえる必要がある
- iPhoneの液晶パネルおよびガラスの自分での交換手順
- iPhoneの修理を自分でするのは難しい
- 自分で修理ができない場合の対処方法を考えておく
今回の記事を参考にして、自分でiPhoneの修理ができるかどうか、十分に検討してください。
iPhoneの画面割れを自分で修理する前に理解したい点は多い
iPhoneの画面割れ修理を自分で行う際には、あらかじめ理解しておきたいポイントがあります。
本来、iPhoneの修理は専門的な作業を伴う難しい作業であるため、画面の交換のみといえどもさまざまなリスクがあります。
自分で修理を実施する前にリスクを理解して、専門業者への依頼も考慮しながら決定するとよいでしょう。
以下に、自分でiPhoneの画面修理をする際に押さえておきたいポイントを2点紹介します。
- 自分での画面割れ修理には知っておきたい利点と欠点がそれぞれある
- 自分のiPhoneのモデルに合った修理に必要な道具と部品を揃える
後悔しないよう、十分に知識を蓄えてから修理に取り組んでください。
自分での画面割れ修理には知っておきたい利点と欠点がそれぞれある
自ら画面割れの修理をすると、費用を抑えられる利点があります。
自分で修理をするために要する費用は、交換用の部品と工具の購入費です。
専門業者への修理依頼と比較すると、費用を大幅に抑えられるでしょう。
一方、自分での修理には配慮しておきたい欠点も多いです。
たとえば、修理作業に失敗して本体そのものが故障してしまう可能性があります。
さらに、自分が使用している機種に合致する部品や適切な工具を選ぶ手間がかかります。
自分で修理をすると、Appleのメーカー保証が無くなってしまうのも欠点です。
自分で修理を行う前に、利点と欠点の両面をみて判断してください。
自分のiPhoneのモデルに合った修理に必要な道具と部品を揃える

自分で画面割れを修理する際には、iPhoneのモデルおよび機種に合った部品と道具を揃えるのが重要です。
iPhoneは短期間で新しいモデルが登場しており、それぞれ使用されている部品の種類や大きさが異なります。
画面割れの修理に必要な部品と道具は、一般的に以下のようなものが挙げられます。
- 交換用パネル(ガラスや液晶パネル)
- 精密ドライバー
- 吸盤
- ヘラ
- ヒートガン
場合によっては、他にピンセットや防静電用素材を用意すると便利です。
さらに、精密ドライバーは機種によってプラスや星形など適したものを用意する必要があります。
用意する部品や道具を誤ると、修理に失敗してしまう可能性が高くなるため、慎重に準備をすすめてください。
iPhoneの画面割れ修理の具体的な手順を把握して挑戦しよう

iPhoneの画面割れ修理に必要な部品や道具が用意出来たら、具体的な作業に取り掛かります。
修理作業に取り掛かる前に、具体的な修理手順を一通り理解したほうがよいでしょう。
以下に、iPhoneの画面割れ修理の基本的な手順を時系列で紹介します。
- 作業場所の確保などiPhoneの修理を開始するための準備を整える
- iPhoneの本体から液晶パネルを持ち上げて分解する
- 破損した液晶パネル画面の部品を丁寧に本体から取り除く
- 新しい液晶パネル画面を取り付けて元の状態に戻す
作業を誤ると本体を故障させてしまいかねないため、慎重に取り組んでください。
作業場所の確保などiPhoneの修理を開始するための準備を整える
iPhoneの修理を開始する前に、準備をします。
最初に、iPhoneの充電を減らしておきます。
作業中に誤ってバッテリーに衝撃が加わった際に、充電量が多いと火災や爆発のリスクが高まるためです。
次に、作業場所の確保をします。
十分な広さがあるのはもちろん、静電気を発するものを片づけたり、ホコリを拭き取ってきれいな状態にしたりするのも大切です。
作業場所の確保が終わったら、本体の電源を切ります。
機種によっては電源が切れるまで時間のかかる場合もあるため、完全に画面が消えるまで待ち、落ち着いて作業に取り掛かりましょう。
iPhoneの本体から液晶パネルを持ち上げて分解する
iPhoneの本体から破損した液晶パネルを取り外すため、本体底面のネジをドライバーで外します。
ネジを外してから、吸盤を使って液晶パネルを本体から持ち上げてすき間を作り、ヘラを差し込んで外していきます。
液晶パネルには、多くのケーブルが本体とつながっているため、慎重に外していかないとケーブルを破損しかねません。
画面の割れている部分が大きい場合は、吸盤で持ち上げる際に破片が散らばってしまう可能性もあるため、状況に応じて適切な対応が必要です。
本体への影響を最小限に抑えるため、落ち着いて慎重に作業しましょう。
破損した液晶パネル画面の部品を丁寧に本体から取り除く

液晶パネルが開いた後は、破損したパネル画面部分の部品を丁寧に本体から取り除きます。
続いては、ケーブルを覆っているプレートを最初に外し、その後ケーブルを1本ずつ取り外していく作業です。
ディスプレイ部分と本体部分が完全に外れたら、ディスプレイ部分に設置されている以下の部品を取り除きます。
- 近接センサー
- フロントカメラ
- イヤースピーカー
- 画面下部のホームボタン
- バックプレート
新しい液晶パネルを取り付けた後は、取り外した逆の手順で再び設置および接続をするため、取り外した順に並べておくとよいでしょう。
新しい液晶パネル画面を取り付けて元の状態に戻す
最後は、用意した新しい液晶パネルを取り付けて、元の状態に戻していく作業です。
新しい液晶パネルは、購入直後は保護フィルムが貼られているケースが多いため、丁寧にはがしてから取り付けていきます。
液晶パネルを設置した後は、分解した際と逆の手順で取り付け作業を行います。
ケーブルを覆うプレートやホームボタンなど小さな部品が多いため、慎重な作業が必要です。
ケーブルのコネクタの接続など、不十分な設置をすると電源が入らなくなるケースも多いため、取り外した状態を思い出しながら丁寧に対応しましょう。
iPhoneを自分で修理する難しさを十分に理解しておこう
iPhoneの画面割れ修理の方法を紹介したものの、自分での修理作業は難しいです。
修理費用を抑えたいと考え、自分での修理に挑戦したいと考える人も多いかもしれませんが、誤った作業により本体自体の破損や事故につながりかねません。
iPhoneの修理の難しさを、以下の2つの視点を通して解説します。
- iPhone本体内はケーブルやコネクタが複雑に入り組んでいる
- バッテリーは危険であるため特に慎重に取り扱う必要がある
自分での修理が難しいと感じる場合は、無理をせず専門業者への依頼を検討するとよいでしょう。
iPhone本体内はケーブルやコネクタが複雑に入り組んでいる

iPhoneの本体内は、複数のケーブルやコネクタが複雑に入り組んでいるため、取り扱いが難しいです。
液晶パネルと本体部分は、多くのケーブルとコネクタで繋がっており、取り付ける場所を誤ると正常に作動しなくなってしまいます。
ホームボタンケーブルとバッテリーコネクタは特にデリケートな部分であるため、無理な力を加えず、丁寧な作業が求められます。
バッテリーコネクタを取り扱う際は、静電気が影響すると破損の原因になるため、静電気を手軽に吸収する素材を上手に使ってバッテリーの故障を防ぎましょう。
複数のケーブルやコネクタを外し、再び新しいパネルに取り付けるのは、かなり難易度の高い作業です。
バッテリーは危険であるため特に慎重に取り扱う必要がある
液晶パネルやガラスを交換する際には、バッテリーに対して細心の配慮をする必要があります。
iPhoneのバッテリーに利用されているリチウムイオンバッテリーは、強い衝撃を与えると発火や爆発を起こす可能性のある素材です。
修理作業中に火災などの事故が発生する恐れのある部分であるため、バッテリーは無理に剥がしてはいけません。
液晶パネルの交換修理において、バッテリーを取り外す必要は一般的にはありませんが、固定する目的の粘着テープの取り扱いが重要です。
iPhoneの背面からドライヤーやヒートガンなどで少し温めると、粘着が容易に剥がれます。
iPhoneの修理の際は、特にバッテリーの取り扱いに気を付けて取り組みましょう。
自分での修理に失敗した場合に備えてあらかじめ対処法を決めておこう

iPhoneの修理は、自分で行うとなると、かなり難しい作業です。
挑戦してみるものの、やはりなかなかうまくいかずに困るケースもあるかもしれません。
自分での修理が上手くいかなかった場合に備えて、対処方法を用意しておくとよいでしょう。
iPhoneの修理を自分でできない場合の対処方法として、以下に2点紹介します。
- 修理後にiPhoneの電源が入らない場合は接続不良などを疑う
- いざというときに相談できるiPhoneの専門業者を見つけておく
iPhoneは精密機械であり初心者では修理対応が難しい面も多いため、無理せず専門業者に依頼するのも正しい選択です。
修理後にiPhoneの電源が入らない場合は接続不良などを疑う
修理手順をすべて終えた後、電源が入らない場合には、接続不良を疑うのが一般的です。
電源が入らないからといって、本体が故障したとは限りません。
液晶パネル交換の中で行ったコネクタやケーブルの再接続作業が、確実に行われていない可能性が高いです。
特にバッテリーコネクタがうまく接続されていない場合が多いため、確認するとよいでしょう。
コネクタやケーブルの接続順が間違っていると、電源が入らない可能性があります。
接続不良を確認したうえで、それでも電源が入らない場合には、別の要因を考えてください。
いざというときに相談できるiPhoneの専門業者を見つけておく

自分で修理をして上手くいかず、対処できなくなってしまった場合に備えて、相談できるiPhone修理の専門業者をあらかじめ見つけておくとよいでしょう。
iPhoneの修理を依頼できる専門業者には、主に以下の3種類があります。
- Apple StoreやApple正規サービスプロバイダ
- iPhone非正規修理専門店
- 携帯キャリア店舗
Apple正規店では、純正品を用いた品質の高い修理作業が期待できます。
非正規修理店は、迅速な作業が魅力である一方、店舗によって修理技術に差があるため店舗選びが重要です。
携帯キャリア店舗では、端末契約時に加入した保証サービスを活用して、安価に修理作業を依頼できる場合があります。
いずれの店舗が自分に合っているか、比較しながら相談先を選ぶのが大切です。
自分で直すか専門業者に依頼するかを状況を考慮して判断する
自分で修理を行うか、専門業者に依頼するか迷っている場合は、状況を考慮して選びましょう。
自ら修理をするのに適した状況としては、以下のようなものが挙げられます。
- 自分の修理作業に自信がある
- 専門業者に依頼している時間がない
- 費用を可能な限り抑えたい
iPhoneの修理作業は簡単ではないため、手先が器用で丁寧に作業ができる人は適しています。
専門業者に修理を依頼すると、店舗によっては1~2週間程度かかる場合もあるため、急いで修理したい場合には適しません。
自分で修理するか専門業者に依頼するかは、自分の能力と状況を考慮して決めます。
自信がない場合は、最初から専門業者に依頼したほうがスムーズに修理できます。
iPhoneの画面割れ修理を自分でするか専門業者に依頼するか判断しよう

iPhoneの画面割れは、自分でも修理が可能です。
今回紹介した液晶パネルやガラスの交換作業を参考に、慎重に取り組んでみてください。
しかし、自分での修理は専門業者に依頼するよりも費用を抑えられるなどの利点がある反面、作業が難解で失敗するリスクがあるなどの欠点もあります。
修理作業が上手くいかず失敗してしまう場合に備えて、相談する専門業者をあらかじめ決めておくとよいでしょう。
専門業者を選ぶ際は、Apple正規店や非正規店などそれぞれの特徴を理解したうえで、自分の状況に適した店舗を選ぶのが大切です。
iPhoneの修理を依頼する店舗に迷っている人は、ぜひ以下のページを参考にしてください。
iPhoneの修理対応ができる店舗の種類や特徴についてまとめた記事となっているため、自分に合っている修理先を見つける際に役立ちます。
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